我が家のP4主人公はサッカー部なのは一重にこの話が書きたかったからにございます.
高校時代,サッカー部の友達を待ってる帰宅部の男の子とかいてね,教室でなにやってんだろ? て覗いたら宿題やりながらも窓の外見てたりしてね.
そんな青春ちっくな光景を思い出しながらかいたものです.
因みに,その男の子は嫉妬とかはしてなかったということを付け足しておきます.
長瀬くんも好きだけれど,私は康様も好きだったりします.
バスケ部ルートでは彼の弱い部分しか見ることができなかったけど,サッカー部ではそんなこと全然無くてかっこいい康様でした(声を聞いたときの衝撃は忘れませんが)(笑)
なんか,サッカー部コミュは
長瀬総受けで,主人公と康様の美人二人せめ……ゴフンゴフンゲフン!
政宗様ご自重なさいませ!(@BASARA)
いつか,康様たちと遊ぶ花主もかいてみたいなと思いつつ……
<以下妄想>
康ちゃんと仲良くやってる主人公見て,落ち込んだり不機嫌になりながら長瀬に愚痴ればいいです花村は.長瀬は何でそんなこと気にするのかわかんないけど適当に「とりあえずがんばれよ」「おー」みたいなやり取りしてればいいです.康ちゃんはそんな二人を見て,ばかだなーと思いつつも,主人公独り占めしてにゃんにゃんやってればいいよ.皆が主人公好きなら私は満足です.長瀬と康ちゃんペアも正直萌えるけどね!
</妄想終わり>
花村が嫉妬深いのはオフィシャルだと信じて疑っておりません.
某復活の某右腕と同じにおいがするよ,その辺は.
あいつが部活に行く日で俺にバイトがない日。
教室の窓から見えるあいつの姿。サッカーボールを両足で器用に捌きながらグラウンドを走ってる。
(あ、3人抜いた)
うちのサッカー部がどれほど強いのか知らないけれど、それでも人を抜くのは容易でないことくらいは知っている。
真っすぐ走ってシュート。綺麗な放物線を描いてボールは吸い込まれるようにポストに入った。
ああ、かっこいい。普通に惚れる。好きだ。やばい。
と思っているのは俺だけではないようで
「キャー! 今の見た!? 見た!? もー、超かっこいい!」
「頭も顔もよくってスポーツもできるなんて、天は二物も三物も与えるのねぇ」
「おまけに性格よくて、優しくて都会育ちで! あー、やっぱアド聞いちゃおうかな」
教室に残ってる女生徒二人が声を潜める事なく話している。
(都会育ちは俺もなんですけど)
それを耳にいれながらいろんなもやもやが押し寄せる。
やっぱモテんだな、ちくしょー。
そんな熱い視線に全く気付いていないあいつといえば、灰色の髪を長瀬に揉みくちゃにされているところで、やめろという抵抗をしながらもされるままになっている。
俺はまだあの髪に触れたことすらないのに。
ちくしょう。
嫉妬×嫉妬
あいつが部活熱心で文化部と運動部を掛け持ちしながら夜は夜でいくつかのバイトをこれまた掛け持ちしているのを俺は知っている。部活のない日はテレビに潜ったりしてるからどうしたって遊ぶことの優先順位は自然と低くなる。
俺も家の手伝いという名のバイトがあるから、お互いの日程が会う日ともなるとほぼ皆無に等しい。
休日くらいは休んでもらいたいから滅多なことがない限り連絡は控えていた。
だから俺のバイトが休みであいつの部活がある日はこうやって教室で待っていたりするのだけれど、最近はあいつのファンぽい女子や長瀬のスキンシップ一つ一つに苛々しっぱなしだ。
ちっせぇ。がき。
女子はともかく長瀬にまで妬いている自分が嫌になる。
何時からこんなに器の小さい男になったんだろう。
小西先輩を含め、今までに好きになった子は沢山いた。付き合った子もいる。けどその誰にもこんなに感情を持て余したことはなかった。
妬かないとは言わないが、それを表に出さないのは相手を信じているからだと思っていたし、何より妬いて嫉妬している姿なんて格好悪いと思っていた。
でも、あいつに関してはそうじゃない。
理性で考える前にまず嫌なんだ。面白くない。
俺以外の誰かに笑いかけている姿なんて、無防備に触らせている姿なんて見たくない。
許しているあいつにも許されているそいつにも怒りが沸く。
嫌だやめろ笑うな触るな。
俺のものでもないのに醜い独占欲。でもそれが俺なんだ。
頬杖を付きながら嫌なら見なければいいのに長瀬とじゃれあっている姿を眉間に皺を寄せながら眺めていたら、あいつがこっちに向かって片手をあげた。
誰に挨拶しているのだろうと辺りを見渡すが先程テンションの上がっていた女子たちはもっと近くで見たいといって教室を出ていってしまったから今、この空間には俺しかいない。
キョロキョロしてもう一度あいつを見てみれば、お前だお前とくすくす笑いながら指差している。
え、おれ?
キョトンとしてからかああああと全身に熱が回った。本とに恥ずかしくって嬉しくってどうしようもないときは顔だけじゃ追い付かない。どんなにあいつの目が良くたってこの距離じゃ顔に走る朱色がみえないのがせめてもの救いだ。
左手で口元を押さえながら右手をあげて振る。あいつはそれをみてふわりと笑う。
ああ、もうなんて愛おしいのだろう。
さっきまでのドロドロした感情は厳禁なほどに熱へと変わって、長瀬がどんなにあいつにくっつこうが頭を撫で回そうがそんなに気にならなくなった(でも気に入らないのには変わりない)
シュートを決めたら見てた? とでもいうように必ず俺を見上げるあいつは、長瀬なんか目に入っていないようだったから。
お前はこうやって日常の何気ない行動一つで俺を深い沼の底から掬い上げてくれるんだ。何時でも、何度でも。
その度に俺はお前を好きになっていく。
これ以上好きになれないところまで来ているにも関わらずどんどん好きに。
全くお前は俺をどうするつもりなんだ?
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