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2008.08.13 Wed 「 最×好敵手:花→主(P4)P4 短編
予定的にはLCなのですが,今日はP4をあげようと思います.
盤上遊戯をまだ手に入れてない腹いせとかそんなことはないですよ?;
手に入れていないというのは本当なんですけどね!
どこに行ってもないんだこれが…!
何で無いのかわかりませんが; 私が行く店が悪いのでしょうか?;
で,どうなんでしょう? ライはどんな感じなのかしら?
青月篇程ラブラブしないらしいけど,友達以上恋人未満でも私十分満足です.

最後になりましたが拍手&訪問ありがとうございます.
P4ですが,お楽しみいただければ幸いです.
倉庫のほうも整理しておきますのでご利用くださいませ.

今日のオリンピック:上野選手おめでとうございます! 明日の塚田ちゃんもこの流れに続けー!

「クマきちー」
「なにクマか?」
「お前あいつのこと好き?」
「アイツ? 誰のことクマ? センセイ?」
「そう、センセイ」
「好きクマよ。かっこよくて優しくて、クマセンセイみたいな男になりたいクマ」
「それってさ、どういう意味の好き? 憧れ?」
「ヨースケさっきからどうしたクマか? なんか様子が変クマよ」
「………」
「そんなにじっと見られると照れるクマ」
「照れんな! 頬を染めんな! 皮ん中に突っ込むぞ!」
「ぎゃー! な、なんで急にキレるクマか! 痛い、痛いクマー! 暴力反対クマー!」
 
最×好敵手
 
クマがこっちの世界に来ていくらかの日が流れた。
当面の生活費はフードコートのバイトで稼がせることにして、今日は相棒と二人でクマの様子を見に来ている。
折角のデートだってのに、なんでわざわざ邪魔者がいるところにいかないといけないんだ。
いや、デートじゃねーけど。
クマをだしに使って誘ったの俺だけど。
「でもクマがジュネスのマスコットキャラになるなんて思いもしなかったな」
感慨深いものがあるのだろうか、特別捜査本部に座って風船を子供に配りあるくクマを眺めながら相棒がいった。
「そのうちグッズ販売とかされたりして」
「んなことあるわけねーよ、ちゃんと働けるかお試し期間だし、本業は裏方だ」
「あんなに人気があるのに勿体ない」
勿体なくねーし!
「つーか、腹減った! なんか喰おうぜ!」
「案外売れると思うけどな。クマぐるみ」とか割と真剣にいってる相棒に勝手にやってろと席を立った。
なんだよ、クマのことばっか話やがって。俺だっているのにさ。
「はぁ…」
店の前に立って自己嫌悪。
我が儘だってわかってる。単なる嫉妬。あいつには絶対わからないような場所で嫉妬して勝手にいらついてる。
頭ではちゃんと理解してるし、自覚もある。
でも感情が追い付いてこないのは、クマがあいつのことを躊躇いもなく好きだと言って、あいつがそれを笑って受け入れたから。
ちらりと視線を戻せば風船を持ったクマがあいつに気付いて近づいているところで、あいつはそれを温かな眼差しをして見ていた。
クマが何かしゃべって二人が笑う。
フードコートに流れるBGMのせいで、内容までは聞こえない。
うるせぇよ。
ぽんぽんとあいつの綺麗な手がクマの頭を撫でる。ぬいぐるみのくせに嬉しそうに緩むクマの顔。
さわんなよ。
苛々する。
菜々子ちゃんを見るような目でクマを見るんじゃない。
俺がいるのに他のやつを甘やかしてんじゃねーよ。
奥歯をギリリと噛み締める。胸の内からドロドロとしたものが溢れ出そうで気持ち悪い。視界がぐらつけば視線を外すきっかけになるかもしれないのに、目から入る情報だけは鮮明で逃げらんない。
クマを追い掛けて子供たちが寄ってくる。直ぐに特別捜査本部は人の山になって身動きが取れなくなる。人影であいつが消える。
助けなくちゃ。
そう思うのに体が動かない。
だって……
「センセイこっちクマ!」
その時だけは嫌になるくらいはっきりと聞こえて、映画のワンシーンのようにクマがあいつの手を取って逃げ出すのを俺は観客席に座る視聴者の如くただ見ていることしか出来なかった。
そんときはっきりわかった。
クマが憧れでも、尊敬でもなくて、あいつのことを好きだって。
顔とか仕種とか関係ない。たった一瞬だった。でもそれで十分だった。
ああ、好きなんだなって。
そんときのクマを見て自然と、自分があいつへの気持ちを理解したときのように頭から心へすとんと落ちて理解した。
ただの勘。でも絶対間違いじゃない。
「うそだろ……」
取り残された俺はその場から動き出せないままそんな情けない台詞を吐くので精一杯だった。
 
「なぁ、クマきちー」
「なにクマか?」
「お前あいつのこと好きだろ」
「それ昨日も聞かれたクマよ」
「うん。でもクマんだけには言っておこうと思って」
「なにクマ?」
「俺もあいつすげー好きだから。情けないくらい好きで誰にも渡したくないって思ってっから。他のことは諦めたり我慢出来てもあいつだけは駄目、無理。そーゆーの出来ない」
「ヨースケ」
「だからお前と俺はライバルだ。どうなったって恨みっこなしだからな!」
「…………」
「なんだよ」
「-……そんなの知ってるクマよ」
「なに?」
「望むところクマて言ったクマ! ヨースケなんかに負ける気しないクマね! クマのプリティですべすべのお肌にくらっとこない人間はいないクマよ!」
「なにを! あいつを普通の人間と思うなよ! ペルソナだってホイホイ出しちまうし、俺らよりハードなスケジュールこなしてんのに学年順位一位なんだぞ! 超人だ超人! のくせにありえないくらい激にぶなんだよ!」
「ヨースケだけには言われたくないクマ!」
「なんでクマがキレんだよ! お前のことじゃなくてあいつのことだろ!」
「激にぶなのはヨースケクマ! にぶにぶ、にぶにぶあんぽんちん!」
「いでで、いてっ、いてーって!」
「昨日と今日の分のお返しクマ!」
「今日はまだなんもやってねーだろ!」
「だまらっしゃい!」
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